電力のスマートメーター(Aルート、Bルート、Cルート) スマートマスター
電力のスマートメーター(Aルート、Bルート、Cルート) スマートマスター
スマートメーターとは、従来のアナログ式誘導型電力量計とは異なり、電力をデジタルで計測し、メーター内に通信機能を持たせた次世代電力量計のことです。
毎月の検針業務の自動化やEMS(エネルギーマネジメントシステム)などを通じた電気使用実績の見える化を可能にする電気メーターで、電力供給の開始、停止を遠隔で操作できます。
3つのルートがありますので、その違いをしっかり理解しておく必要があります。
<Aルート>
「スマートメーターと電力会社をつなぐ」ネットワークで、電力会社(送配電事業者)へ計量したデータが送られます。通信には、無線マルチホップ方式、1:N無線方式、PLC方式の3方式があります。
無線マルチホップ方式:
既存のネットワークインフラを利用することなく、メーター間をバケツリレーのように無線中継する通信(住宅地など)です。
1:N無線方式:
携帯電話網を用いた通信(山間地など)
PLC方式:
電力線を用いた通信(高層マンションなど)
<Bルート>
「スマートメーターと建物内の機器をつなぐ」ネットワークです。30分ごとの電力使用データを、需要家宅内のHEMSへ計量したデータが送られます。
通信には、主方式として 920MHz帯無線(Wi-SUN方式)、環境条件などにより設定が困難な場合など、補完方式としてPLC(G3-PLC)の2方式があります。
Wi-SUN(IEEE 802.15.4g)方式とは、通信速度がそれほど速くないですが、かなりの低消費電力となっています。マルチホッピング対応です。マルチホッピングとは、端末同士が通信を中継しあい、バケツリレーのようにデータを遠隔地まで届ける仕組みのことです。
<Cルート>
「電力会社や第三者の会社が使用者にサービスを提供する」ためのネットワークです。電力会社(送配電事業者)経由で、小売事業者や民間事業者(第三者)へ計量したデータが送られます。
電力の小売事業者や第三者の事業者が、一般配送電事業者から情報提供を受けて、送配電事業者に支払う料金などの算定やWebによる電気使用状況の見える化等のサービスを需要家に提供する際に活用できるルートです。